身体の中では、今日も何かが起きている。

何もせず、ソファに座っている。
身体も休んでいるように見えます。
でも、その身体の中では、
今この瞬間も、いろいろなことが起きています。
細胞が働き、
古くなったものが処理され、
新しいものがつくられる。
外から細菌やウイルスなどが入ってくれば、
それを見つけて対処しようとする仕組みも動き出します。
面白いのは、
私たち自身は、そのほとんどに気づいていないことです。
たとえば免疫細胞。
身体の中を移動しながら、
自分の身体にとって異物ではないか、
異常なものではないかを見分けています。
いわば、身体の中の見回り役です。
何かを見つければ、
仲間に知らせたり、取り込んだり、攻撃したりする。
そして相手がいなくなれば、
いつまでも攻撃を続ければいいわけではありません。
今度は反応を抑える仕組みも働きます。
攻撃することと、やめること。
身体はその両方を使いながら、
バランスを保っています。
さらに、相手は外から来るものだけではありません。
私たち自身の細胞も、
いつも完璧につくられているわけではありません。
細胞の中ではDNAが複製され、
その過程で異常が起きることもあります。
そのため身体には、
傷ついたDNAを修復したり、
問題を抱えた細胞が増え続けないようにしたりする仕組みがあります。
そう考えると、
「健康な身体」とは、
中で何も起きていない身体ではないのかもしれません。
いろいろなことが起きながら、
そのたびに調整している身体。
私たちが普通に歩いたり、食べたり、眠ったりしている間にも、
その小さな働きは続いています。
身体の中には、
自分の目では見ることのできない世界があります。
そして、その世界は、
自分が眠っている間でさえ止まりません。
そう考えると、
何事もなく一日が終わるというのも、
実はかなり複雑なことなのです。